Daily Graphic

[58] 幻冬

幻冬 by Mori@管理人 (47 KB)
「ふむ、しかしな、鶴よ。
所詮三界は地獄ぞ。
うぬめはわらわを逃がすというが、こたびの負け戦、
父の所業よ。よってわらわも勤めは果たさねばのう」
「・・・人とは妙なものよな。」
「ははは、所詮畜生の身では、解らぬか、この戦国の世の鬼のたわごとは」
そして秋姫は去った。********落城の折に姫様に恩を返しにきた鶴、見事に断られるの図。
下の文章の続きは後でだすことにして、今回はこれ、です。
所詮三界は地獄ぞ、というのも正直な見解で。でも、地獄で笑ってるのが鬼、で、鬼と人は入れ替わりやすいものだなあ、と。鬼になるのが悪いんじゃないとも思う。ただその笑いが、嬉しいからでもなんでもなく、単に張り裂けた胸と口である事を知っておくことさえ忘れなければ、どちらであろうとかまわない。そう思う。それは痛いことなのだと、知っておけば十分だと思う。ニュースを見ていて思うんですが、今ピョンヤンにいる人たちって結構危ない状態なんじゃないかなーと。拉致された被害者って、現地の人から見ると結局特権階級に見えてるみたいだから。********そういえば20000ヒット、いつのまにか回ったようです。ほんとはもちょっといっている(あと4000くらい。)のですけど、傾向の違っていた最初のころのカウントは数えない事にしています。今気になっていることの一つにキリ番の消化があるので、気力が充実しだいなんとかしたいと思います。

[57] Phenix Calling<1>

この地の底においては珍らかな、安らいだ顔。女王然と(あるいは女帝か。居ながらにしてすべてを手中にする主君。)その場に座しながらも、娘は深い眠りにおちている。それは、死そのものより静かな有様。
娘の閉じた瞳は、薄い目蓋を通しても深い群青であろうと知れた。黒曜石の暗さと光沢を持つ黒髪は、高く結い上げられそれでもなお地を這うほどに長い。穏やかに呼吸を繰り返す胸は薄絹と金と貴重な石と、端女たちの心づくしの花で装われている。が、もっとも貴重にして珍奇なる花は、やはり彼女自身であったろう。
少なくとも、静かなる娘が−世の条理を超越せざぬ身には聞き取れぬほど−かすかな溜息をはくのを見守る一人の貴人にとっては。だが貴人、というべきであろうか。娘同様、常命の人間の姿をとってはいたが、彼もまた世の常の存在ではない。「いつそなたは我が元に来るのだろうか?」
思いがけぬほど幼げな口調で、だがいかなる地上の君主にも敵わぬほど荘厳に男は呟いた。
「私は、ただ・・・見てみたいだけなのだが。」
娘がその瞳を見開く様を。
すでに数百年を、娘を見守ることに費やした男を見つめ返すのを。
男は、何千年でも待つと決めていた。
なぜなら彼にとって、それは瞬きするほどの時間でしかなかったのだから。*****途中です。修正します。

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