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[200] Flora - 或いはエルフランドの女王

Flora - 或いはエルフランドの女王 by Mori@管理人 (36 KB)
お気をつけなさい
人の女なら いざしらず
貴方の目の前にいるのは
詩人に霊感を与えつつも
当の詩人を柳に変える
妖精女王ですよ**************エレン・カシュナーの「吟遊詩人トーマス」のほうも見つけたので読んでみたところ、正直トマス(トゥルー・トマス)の伝承を下敷きにした作品でした。妖精女王に7年間仕えたトマスが、嘘を言えない舌を贈り物に貰って帰る物語で、トマスは実在の詩人であると言われている伝承。この作品は妖精の踊りの輪に巻き込まれたような雰囲気がうまく出ていて、とっぷり浸れますね。最近になってから、非常に好きだった詩人の本が手にはいったので結構嬉しかったりします。(いえ、古い詩集なので単に見つけにくいというだけなんですが。)あとイタロ・カルヴィーノがここのところで結構出版されていて、個人的には喜ばしい、と思っています。(「木のぼり男爵」が好きなもので・・・。)
タニス・リーの作品ももうすぐ1冊翻訳されたものが発売されるようで、(「鏡の森」 / 産業編集センター、「バイティング・ザ・サン」も扱ったところですね)まず書店で見る機会を持ちたいです。そういえば。最近になってやっと「アレックス」(原題:IRREVERSIBLE/2002) を見ました。(「マレーナ」「ジェボーダンの獣」のモニカ・ベルッチが出る、という理由からだったのですが。)アレックスという美しい、だがその点を除いては何ら特異なものを持たない女性。否、その点ですら平凡な一事実に過ぎない。問題のあるボーイフレンド。未練がましい元恋人。些細な諍い。それすらも当たり前の日常以上のものではない。そのはずだった。逆行していく時系列、彼女が発する、その時々の何気ない一言。それがいかに皮肉にも彼女自身の結末を暗示しているか。ありえないはずの瞬間。だのにそれが彼女に訪れる。エンディングから始まるプロローグ。
皮肉な事に、「逆行」して語られるのでなければ、むしろアレックスという一女性に起こった陰惨を極める「事故」としか認識されないであろう、悲劇。少しづつ戻っていく情景の中で最後に見せられる”平凡な、幸福と少しの不幸の中にいるアレックス”によって、見ている人間にいかにアレックスという女性が破壊されつくしたかが、頭ではなく、胃の腑のどこかで理解される。・・・これ見た後で、夜中に地下道歩く勇気でないですよ、当分、というか、歩けない・・・。

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