[375] 老練なる赤 - Sallos, The Red Warrior Mori@管理人 2009/03/10 (Tue) 17:21 サロス - Sallos, Saleos, Zaleos, ザエボス、サレオス、ザロスとも。ソロモン72柱の魔神にして、地獄の大いなる公爵である。30の悪霊軍団を支配する。ヨハン・ワイヤーの記述では支配する悪霊軍団の数を明快にしていない。召喚されると、公爵冠を被り、鰐に乗った戦士として現れる。伊達男かつ人格者であり、平和的な魔神である。男女間の愛を取り持つと言われている。矛盾と犠牲、艱難辛苦及び困難を司る。また、赤い戦士であるとも言われている。男性の心理に強く影響力を持つ魔神として、女性に召喚されることが多いという。サロスが赤い兵士とされるのは、同じ72柱の魔神であるゼパール同様、心理学的に女性の理想男性像であるアニムスとしての一面を持つからであろう。より肉体的な愛に重点を置いたゼパールと比べれば、格段に信頼のおける年長者及び調停者としてのアニムスである。女性から見て頼りになる存在なわけである。無論、男性にとっても頼りになると思われる。 サロスが乗っている鰐であるが、基本的にクロコダイルであると記述されている。これはナイル川等にも見られるタイプの大型で知能の高いワニである。しばしば単独でも神としてあがめられる存在である。その鰐を騎獣にするサロスは、豊かな土壌と水に関連した豊饒神であった可能性がある。また鰐を乗獣にしている魔神は、惑星の対応表のうち土星に関連した存在である。++++++++++++++++++++++++++++++++++++今回はソロモン72柱からサロスです。魔神どうこう以前に結構頼りになるタイプのようですね。こういう人が周りにいると心強くていいですねえ。しかしワニに乗ってる姿はどうも間が抜けている以前に重心が低すぎです。しかもワニに乗っている72柱は彼だけではないという。バリエーションをつけようとしてつい寝かせてしまいました。 ++++++++++++++++++++++++++++++++++++【豹を食べてしまった鰐の話】昔々ある所に鰐がいた。その鰐はとある高貴だが気さくな魔神に従者及び騎獣として仕えていたのだが、怠惰なたちで食後の惰眠がなによりの楽しみだった。ある時、鰐がいつものように川辺の水に潜んでいると、一頭のまぬけな(と、鰐は思った)豹がやってきて、しげしげと水面を覗き込むのが見えた。無論、鰐は飛び出してこの豹を自分の腹に入れてしまった。正直に言えば、腹くちくなるまで食べてしまったということだ。鰐は、いたく満足した。困ったのはその後だった。豹だって途方にくれた(ことだろう)。何せ、鰐の腹の中でばらばらになってしまったのだから。しかし、暫しの後に、猫族にありがちな好奇心が目覚めた。もはやかけらに過ぎない存在にも関わらず、鰐の腹の中で活発に動き回るようになり、しかも水の中がひどく珍しいらしく、あれをみたい、こちらを見たいと鰐に囁きかけては、あちらこちらへと引き回すのだった。怠惰を旨とする鰐にとって、これはとても悲しい事だった。豹を食って以来、食後の惰眠を貪ろうにも、肝心の眠気が去ってしまったのだから。食後の甘味がわりに彼をあがめ奉る人間の娘達を丸飲みにする気も起きなくなってしまった。人間の娘達が大いに嘆くので、鰐の目にもそら涙が浮かぶことしきりだった。その頃、この鰐を騎獣とした魔神が、乗ろうと思った肝心の時に鰐がいないことに気付いた。魔神は健脚だったので、騎獣がいなくても別段困りはしなかった。徒歩で進み続けたが、行く先で妙な情景を目にすることになった。赤ん坊を抱えた娘達の一団が、大いに泣き喚いているので、魔神は「どうしたのか」と尋ねた。すると彼女らが言うには、彼らの崇める大食漢の豊饒の鰐が、活力に蝕まれてしまったということだった。彼に身を捧げた娘達を食べることが出来なくなってしまったと。代わりにこの子供たちを授けて貰ったが、そんなことではこの焦がれる気持ちは満たされないと大粒の涙を(そう、本物の涙を)こぼしながら娘達は訴えるのだった。鋭い牙の生えたかわいい赤ん坊共をあやしてやりながら、魔神は思案するように自身のひげをなでた。魔神がそこにどう行けば良いかを尋ねると、娘達はすぐに川辺の葦が生えている辺りを指し示したので、彼はそちらに歩いていった。川辺にたどり着くと、すぐに彼の従者たる鰐が、身の内にやどる活力にうんざりしたように激しく踊り狂っているのが見えた。魔神は「久しいな、我が従者よ」と声をかけた。「ああ、ご主人ですか。いまさらですよ」と鰐。「ありえないですよ、こんなのは。娘達が泣くと悲しくなってしまうし、笑うといてもたってもいられません。無関心が売りの私ですのに。私は子だくさんになってしまいました。恐ろしい事です。その子供達がかわいらしく見えることといったら!何で私がこんなに踊り狂わなきゃならないんですか。こんな風に喜びを授けるなんて、私の流儀ではありません!」すっかりふてくされていた。「確かに」と魔神がいった。「我が従者よ、お前が飲み込む相手を選ばないから悪いのだよ。よりによってあのように力と好奇心に溢れる御仁を食べてしまったんだからね」魔神は手を叩き、言った。「腹の中にいる友よ。貴殿には申し訳ないが、そろそろ出て来てくれないかね?私もこの獣が怠けているほうが見慣れているし、なによりご自身にお会いしたいからね。」すると、不幸な鰐の鼻が不意にむずむずとしてきた。思わずくしゃみをすると、周りの葦を焼き払うような大きな炎の塊が口と鼻から飛び出て来た。「おったまげた!」鰐が言っていると、炎は笑うように揺らめき、やがて炎であることはそのまま、かつて食べてしまった豹の形をとった。魔神に対して優雅に尾を打ち振り、しかるべき礼をすると、頭をこすり付けるようにして甘えた。やがて、低い楽の音のような声で喋り始めた。「サロス殿よ。お互い久しく会いませなんだが。この度はなんとも楽しい旅でした。私はこのような〜なにせ火の塊だから〜身ゆえ、水に潜るには向きませなんだが、この鰐のおかげで物珍しいものも見れもうした。とはいえ、それもここまで。」「おお、フラウロス殿。寛大にして大猫なる我が同輩よ。愉快に過ごせたようでなにより。とはいえ、これ以上この怠け者が勤勉になるのは、これにとっても無駄で無意味な事であろう。このあたりが潮時だ。これを焼き滅ぼさないでいたご好意には感謝の言葉もないほどだ。恩知らずの我が従者に代わって礼を言わせていただくぞ」 「この者にも礼がしたいが、なにか望みは?」豹〜いまや魔神の同輩であることが解った〜が尋ねた。「ほっといてください」鰐が答えた。豹が別れを惜しみつつ、だが嬉しそうに去っていくのを見送ってから、鰐とその主たる魔神も自らの居城に帰っていった。魔神は徒歩で、鰐は担がれて。そうそう、鰐は娘達のことを忘れてはいなかったので、彼女らが忘れたころに行って食べてやったということだ。 ++++++++++++++++++++++++++++++++++++というわけで、この鰐はこんな感じです。 (これ以上長い文章と段落にするとエラーが出そうなので、ちょっと文の切れ方が変ですがご了解を。) Tweet Share △
[374] 【桜 Exhibition】準備完了 Mori@管理人 2009/03/06 (Fri) 20:56 近状です。桜 Exhibition向けの製作が完了しました。1点は必ず展示できるのでほっとしました。全体は当日に展示されるものをお楽しみにということで。ギャラリーのほうへも展示中に一度は足を伸ばしたい思っています。 Tweet Share △
++++++++++++++++++++++++++++++++++++【豹を食べてしまった鰐の話】昔々ある所に鰐がいた。その鰐はとある高貴だが気さくな魔神に従者及び騎獣として仕えていたのだが、怠惰なたちで食後の惰眠がなによりの楽しみだった。ある時、鰐がいつものように川辺の水に潜んでいると、一頭のまぬけな(と、鰐は思った)豹がやってきて、しげしげと水面を覗き込むのが見えた。無論、鰐は飛び出してこの豹を自分の腹に入れてしまった。正直に言えば、腹くちくなるまで食べてしまったということだ。鰐は、いたく満足した。困ったのはその後だった。豹だって途方にくれた(ことだろう)。何せ、鰐の腹の中でばらばらになってしまったのだから。しかし、暫しの後に、猫族にありがちな好奇心が目覚めた。もはやかけらに過ぎない存在にも関わらず、鰐の腹の中で活発に動き回るようになり、しかも水の中がひどく珍しいらしく、あれをみたい、こちらを見たいと鰐に囁きかけては、あちらこちらへと引き回すのだった。怠惰を旨とする鰐にとって、これはとても悲しい事だった。豹を食って以来、食後の惰眠を貪ろうにも、肝心の眠気が去ってしまったのだから。食後の甘味がわりに彼をあがめ奉る人間の娘達を丸飲みにする気も起きなくなってしまった。人間の娘達が大いに嘆くので、鰐の目にもそら涙が浮かぶことしきりだった。その頃、この鰐を騎獣とした魔神が、乗ろうと思った肝心の時に鰐がいないことに気付いた。魔神は健脚だったので、騎獣がいなくても別段困りはしなかった。徒歩で進み続けたが、行く先で妙な情景を目にすることになった。赤ん坊を抱えた娘達の一団が、大いに泣き喚いているので、魔神は「どうしたのか」と尋ねた。すると彼女らが言うには、彼らの崇める大食漢の豊饒の鰐が、活力に蝕まれてしまったということだった。彼に身を捧げた娘達を食べることが出来なくなってしまったと。代わりにこの子供たちを授けて貰ったが、そんなことではこの焦がれる気持ちは満たされないと大粒の涙を(そう、本物の涙を)こぼしながら娘達は訴えるのだった。鋭い牙の生えたかわいい赤ん坊共をあやしてやりながら、魔神は思案するように自身のひげをなでた。魔神がそこにどう行けば良いかを尋ねると、娘達はすぐに川辺の葦が生えている辺りを指し示したので、彼はそちらに歩いていった。川辺にたどり着くと、すぐに彼の従者たる鰐が、身の内にやどる活力にうんざりしたように激しく踊り狂っているのが見えた。魔神は「久しいな、我が従者よ」と声をかけた。「ああ、ご主人ですか。いまさらですよ」と鰐。「ありえないですよ、こんなのは。娘達が泣くと悲しくなってしまうし、笑うといてもたってもいられません。無関心が売りの私ですのに。私は子だくさんになってしまいました。恐ろしい事です。その子供達がかわいらしく見えることといったら!何で私がこんなに踊り狂わなきゃならないんですか。こんな風に喜びを授けるなんて、私の流儀ではありません!」すっかりふてくされていた。「確かに」と魔神がいった。「我が従者よ、お前が飲み込む相手を選ばないから悪いのだよ。よりによってあのように力と好奇心に溢れる御仁を食べてしまったんだからね」魔神は手を叩き、言った。「腹の中にいる友よ。貴殿には申し訳ないが、そろそろ出て来てくれないかね?私もこの獣が怠けているほうが見慣れているし、なによりご自身にお会いしたいからね。」すると、不幸な鰐の鼻が不意にむずむずとしてきた。思わずくしゃみをすると、周りの葦を焼き払うような大きな炎の塊が口と鼻から飛び出て来た。「おったまげた!」鰐が言っていると、炎は笑うように揺らめき、やがて炎であることはそのまま、かつて食べてしまった豹の形をとった。魔神に対して優雅に尾を打ち振り、しかるべき礼をすると、頭をこすり付けるようにして甘えた。やがて、低い楽の音のような声で喋り始めた。「サロス殿よ。お互い久しく会いませなんだが。この度はなんとも楽しい旅でした。私はこのような〜なにせ火の塊だから〜身ゆえ、水に潜るには向きませなんだが、この鰐のおかげで物珍しいものも見れもうした。とはいえ、それもここまで。」「おお、フラウロス殿。寛大にして大猫なる我が同輩よ。愉快に過ごせたようでなにより。とはいえ、これ以上この怠け者が勤勉になるのは、これにとっても無駄で無意味な事であろう。このあたりが潮時だ。これを焼き滅ぼさないでいたご好意には感謝の言葉もないほどだ。恩知らずの我が従者に代わって礼を言わせていただくぞ」
「この者にも礼がしたいが、なにか望みは?」豹〜いまや魔神の同輩であることが解った〜が尋ねた。「ほっといてください」鰐が答えた。豹が別れを惜しみつつ、だが嬉しそうに去っていくのを見送ってから、鰐とその主たる魔神も自らの居城に帰っていった。魔神は徒歩で、鰐は担がれて。そうそう、鰐は娘達のことを忘れてはいなかったので、彼女らが忘れたころに行って食べてやったということだ。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++というわけで、この鰐はこんな感じです。
(これ以上長い文章と段落にするとエラーが出そうなので、ちょっと文の切れ方が変ですがご了解を。)